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Angel in My Room 
   
想像よりもボロい僕のアパートで
一人の天使が巣作りをする
一体どんな過去を生きてきたのか
聞くのは無粋だ 今を見ればいい

「ひとつだけルールを決めよう」と
君は真面目に座り直した
「お米は柔らかく炊いてほしい」
そんな事かと 僕は笑う

僕が今、恐れるのはフッと目を離せば君が消えそうで
怖くてたまらず僕は泣いた
君は焦って僕に謝った
「ご飯は硬くても別いい」と言う
違う そうじゃない 僕が言いたいのは


殺風景な部屋が帰りたい部屋に
変わったのは多分新しく買った
木目調のお洒落な壁紙のせいじゃない
この部屋にはそう、君がいるから

「二つ目のルールを決めよう」と
苗木を自慢げに見せつけだした
「毎朝水やりを忘れないこと」 
どうせすぐに僕の仕事さ

僕が今、恐れるのは花が無事咲く頃、今日と同じように
君の隣で生きてるかな 
幸せな時ほど不安になるんだ
今度はこの不安がバレないように
僕は言う「お風呂が沸いたよ」

僕が今、求めるのはいつか来る終わりのその時まで
もう少しだけ強くなりたい
そんなことを言いながら今日にしがみつく
明日が怖いから僕らはキスをする
君の髪は今日も綺麗だ

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